こんにちは!ゆりこです。
皆さま、 ネフローゼ症候群という病気をご存じでしょうか?
わが家は2018年に長男がこの病気を発症し、現在も治療を継続しています。 昨日まで元気いっぱいに外を走り回っていた息子が、即日入院、2ヶ月隔離という説明を受け頭が真っ白になったあの日から、3年が経ちました。
今はわが家の一部となったこの病気を、初めて耳にし、どう受け止めたか…。わが家なりの治療や歩みなどを発信し、同じ症状のお子様のいらっしゃるご家族様へお役に立てる部分があれば幸いです。
前の記事はこちら↓
小児特発性ネフローゼ#3 ステロイド依存性・頻回再発型
免疫抑制剤の導入
前回の記事で、再発の定義とステロイド依存性・頻回再発型についてお話しました。
わが子はおそらくそのタイプになるのではないかと話を聞いてから2週間、それが現実となるのでした。
3度目の再発
2度目の再発からステロイドが毎日服薬に戻り、寛解したため隔日投与に変わりました。
しかし隔日になったとたんにまた検査紙が真っ青になり、3度目の再発を覚悟しました。元気に過ごす息子に、また病院に行くのだと告げるのがつらかったです。
受診にて、免疫抑制剤の導入についての説明がありました。 免疫抑制剤には数種類のお薬があり、段階を経て変えていったり、複数の薬を組み合わせたり、病状や本人との相性、効き具合も個人差があるため、様子を見ながら使用していく必要があるとのことでした。中には一定期間服薬したら腎臓への影響がないかどうか確認するために腎生検と言う検査を行う必要があるものもありました。
必要だと頭で理解していても、心が追い付かない
この時、発症から2ヶ月でした。免疫抑制剤は継続して服薬することで再発予防への意味があるとのことで、わが家が処方されるだろうお薬は、ひとまず2年飲み続けることが決まります。
現段階でこれだけ苦戦していた服薬を、さらに2年続くということが、想像できませんでした。息子の体にはそれがベターなのだと頭で理解していても、心が追い付きません。
心のどこかで「飲まなくても、もうこれ以上の再発はないかもしれない」と期待を捨てきれなかった部分もあったのだと思います。
ネオーラルの開始
わが家が処方されるのは「ネオーラル」と言う免疫抑制剤でした。このお薬は2~3年ごとに腎臓に悪い影響(腎毒性)が出ていないかを調べるため、腎生検を必要とするものです。
お薬にはカプセルタイプと液状タイプがあり、わが子の服薬量では液状タイプになりました。
飲める気がしない…!息子の口に入れた方法
否が応にも口にしてもらうしかないのですが、私がほんの少し舐めただけでも、マズいんです。子ども用のお薬は甘くしてあるものも多いですが、そういうものではありません。油をなめているような、口に入れた途端カッと中が熱くなるような、あくまで主観ですが表現もしきれないくらい美味しくありません。
息子は食には敏感なタイプで、新しい食材は慎重に確認し口に入れないことも多いです。
先生は「スポイトで、口に差し込んでほっぺた側に流し込むとすぐ終わる」と言われました。
(舌の上に載せると味を感じやすいので、ほほ側から喉に流し込むイメージだそうです)
これは困りました。 ステロイド錠をビスコ(お菓子)に挟んでいた経験から、何かに混ぜようと思いました。 わが家が成功したのは、納豆とスムージーでした。
息子は納豆が大好き。パックの納豆からスプーンひとさじ分を別皿にとり、ネオーラルを混ぜました。2歳の息子には添付のタレはあまり入れていませんでしたが、薬の味が分かりにくくなればと、このひとさじ分にはほんのちょっと多めに入れました。
毎朝スムージーを作っていたわが家。材料は「バナナ・ほうれん草・牛乳」がベースで、リンゴなどその時あるものを入れていました。これも同じくスプーンひとさじ分と混ぜて口に運んでいました。
とりあえず軌道に乗った免疫抑制剤治療
わが家は時に違うものに混ぜたり、ダイレクトに口に入れてみたりと挑戦しましたが、そのたびに撃沈。上記2つの方法でその後2年を過ごしました。
我慢して、そのまま口に入れてくれるお子さんは本当に頑張ってくれていると思います!! このお薬が処方されて、飲むのに苦戦しているお子さんがいらっしゃったら、参考になれば幸いです。
月一回の定期受診
この免疫抑制剤が息子の体には合っていたようで、これから約10ヶ月、再発がありませんでした。 月一回の定期受診でお薬をもらって様子を見てもらうのみです。食事も運動面も制限はありません。朝夕の服薬を除けば、元気いっぱい走り回る姿は病気を忘れてしまうほどでした。
治療を頑張ってくれる息子に感謝。ネフローゼはわが家の一部
ネフローゼは、症状の個人差が大きく
初発で終わる、再発を繰り返す
ステロイドが効く、ステロイドが効かない などで枝分かれします。
もちろん初発で終わることを期待しましたが、長男は頻回再発型、そして難治性と診断されて現在も治療・服薬を継続しています。 毎日服薬をがんばってくれる息子にも、サポートしてくださる先生方にも感謝しつつ、症状が落ち着く日をこいねがう日々です。
病気は、時として家族へ大きな負担をもたらすこともあります。
なんでわが子が、と思いたくなることもあります。でもわが家は、そのマイナスに思える側面に悲しむのではなく…息子の体の一部、ひいてはわが家の一部として受け止め、彼が元気いっぱいに大きく育ってくれるよう見守って行けたらと思っています。
お子さんが小さな不調を訴えたとき、背後に大きな疾患が潜んでいることもあります。気づいてあげられるのは、私たちです。ためらわず受診したり、誰かに相談してみてくださいね。
次回は、免疫抑制剤を服薬して10か月後の再発について書きたいと思います。
最後までお目通しありがとうございました♪