こんにちは!ゆりこです。
皆さま、 ネフローゼ症候群という病気をご存じでしょうか?
わが家は2018年に長男がこの病気を発症し、現在も治療を継続しています。
昨日まで元気いっぱいに外を走り回っていた息子が、即日入院、2ヶ月隔離という説明を受け頭が真っ白になったあの日から、3年が経ちました。
今はわが家の一部となったこの病気を、初めて耳にし、どう受け止めたか…。わが家なりの治療や歩みなどを発信し、同じ症状のお子様のいらっしゃるご家族様へお役に立てる部分があれば幸いです。
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小児特発性ネフローゼ#4 免疫抑制剤の導入
免疫抑制剤の服薬スタート
前回の記事で、免疫抑制剤の服薬が始まったことについてお話しました。 とんでもなく飲みにくい薬。朝夕の2回が「今度はスムーズに飲めるだろうか」と憂鬱な時間に思えてつらかったです。実際に口にしている息子だって同じだったはずです。
頑張ってくれているのに…飲みたくないと渋られたら「口を開けて!」と声を荒げてしまうことだってありました。思い返せば、一番言ってはいけない言葉だったでしょう。でも、親も必死だったのです。
再発のない期間
免疫抑制剤の相性が良かったようで、ステロイド減量が始まっても蛋白尿は出ませんでした。今までは減量するたびに真っ青な試験紙を目にしていたため、本当に嬉しかったのを覚えています。
免疫抑制剤をスタートして一か月後の受診で、しばらくこの落ち着いた状態が見込めるだろうと言われやっと自宅に戻ることが出来ました。3ヶ月半ぶりの家族そろった生活が、今まで当たり前だったことなのにとても尊いものに思えました。
ステロイド終了
ステロイドを飲み始めて5ヶ月半、ついにゼロにすることが出来ました。初発から終わりの見えなかったステロイドは、2歳の息子には副作用の成長障害が気がかりだったためとても嬉しかったです。2年続く免疫抑制剤の服薬は迷いましたが、決心してよかったと思いました。
持病と付き合いながらの幼稚園入園
息子は翌年度より幼稚園に入園しました。園にも病気についてお知らせして、主に以下の3つをお伝えしました。主治医からの補足も合わせて、園にお願いした内容についてご紹介したいと思います。
再発したら蛋白尿が出ますが、動けば動くほどタンパク質がおしっこに漏れ出てしまうそうです。
年齢が低いほど「じっとしている」ということも難しいため、園は欠席する方が無難だと言われました。家の中で結局は遊んでしまうと思いますが、行動範囲が狭まるだけでも運動量を抑えることができるそうです。
ちなみに、年齢が上がって小学生・中学生などになれば、体育の授業だけ見学するなど学校には出席するお子さんが多いと言われていました。
当時は新型コロナが発生する以前だったため、アルコール消毒やマスクなどは一般的ではなく、園にはちょっと鼻水が出ている、咳が出ているというお子さんもいますし、季節によって感染症が流行する心配もありました。
夏:プール熱・ヘルパンギーナ
冬:インフルエンザ
※発熱がきっかけで再発する可能性があるため
10ヶ月ぶりの再発
園も休むことなく通えており、薬を飲んでいることを忘れてしまうくらい元気いっぱいのわが子。
ある日、38度の発熱がありました。熱は一晩で収まり安心しましたが、翌日の試験紙が真っ青になったのです。血の気が引く感覚がありました。私が動揺したところで何も解決しませんが、涙が溢れました。息子には精いっぱい明るく振舞い、病院へ連絡しました。
以前お話した通り、再発は3日連続で3+以上の蛋白尿という定義があります。むくみがひどくなったら…と不安で、受診までとても長く感じました。 受診当日、幼稚園はお休みすると伝えると、私と一緒の時間が嬉しいと喜んでくれました。病院が怖い場所にならないように、できる限り明るく、さもテーマパークのように小児科を探したり、エレベーターに乗ったりしました。
診察・検査で再発が確定、やはり発熱がきっかけで再発したのだろうと言われました。 またステロイドで寛解を目指すことになり、久しぶりで服薬が不安でしたが、またビスコに挟んでみると頑張って口に入れてくれました。
寛解までは朝昼晩の服薬が必要なので、その期間中は幼稚園を休んで家で過ごしました。寛解後は園に通いながらステロイドの減量を行い、今回の再発では約3か月でゼロにすることができました。
これがきっと最後、といつも願っています
4度目の再発となり心穏やかではありませんでしたが、ネオーラルを飲み始めて10か月、様子が落ち着いていたという自信もどこかにありました。これがきっと最後、と祈りながら毎朝の尿チェックを行います。
しかし次は4度目の再発から6か月後、
ステロイドがゼロになって3か月後に5度目の再発が待っているのでした。
治療を頑張ってくれる息子に感謝。ネフローゼはわが家の一部
ネフローゼは、症状の個人差が大きく
初発で終わる、再発を繰り返す
ステロイドが効く、ステロイドが効かない などで枝分かれします。
もちろん初発で終わることを期待しましたが、長男は頻回再発型、そして難治性と診断されて現在も治療・服薬を継続しています。
毎日服薬をがんばってくれる息子にも、サポートしてくださる先生方にも感謝しつつ、症状が落ち着く日をこいねがう日々です。
病気は、時として家族へ大きな負担をもたらすこともあります。
なんでわが子が、と思いたくなることもあります。でもわが家は、そのマイナスに思える側面に悲しむのではなく…息子の体の一部、ひいてはわが家の一部として受け止め、彼が元気いっぱいに大きく育ってくれるよう見守って行けたらと思っています。
お子さんが小さな不調を訴えたとき、背後に大きな疾患が潜んでいることもあります。気づいてあげられるのは、私たちです。ためらわず受診したり、誰かに相談してみてくださいね。
次回は、5度目の再発・免疫抑制剤の追加について書きたいと思います。
最後までお目通しありがとうございました♪