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小児特発性ネフローゼ症候群#1 発症。診断当日のキロク

こんにちは!ゆりこです。

皆さま、 ネフローゼ症候群という病気をご存じでしょうか?
わが家は2018年に長男がこの病気を発症し、現在も治療を継続しています。
昨日まで元気いっぱいに外を走り回っていた息子が、即日入院、2ヶ月隔離という説明を受け頭が真っ白になったあの日から、3年が経ちました。

今はわが家の一部となったこの病気を、初めて耳にし、どう受け止めたか…。わが家なりの治療や歩みなどを発信し、同じ症状のお子様のいらっしゃるご家族様へお役に立てる部分があれば幸いです。

目次

ネフローゼ症候群は腎臓の病気です

はじめに、ネフローゼ症候群とは腎臓の病気です。
ネフローゼ症候群は、体に必要なタンパク質がおしっことして体外に出てしまうために、血液中の蛋白が減り(低蛋白血症)、その結果、むくみ(浮腫)が起こる疾患です。 むくみは、低蛋白血症が起こるために血管の中の水分が減って血管の外に水分と塩分が増えるために起こります。

年間、10万人のうち2〜5人程度の発症率で、ほとんどステロイド療法により寛解しますが、約60%の患者は一度は再発を経験するというデータもあるほど、長期的に付き合っていく必要のある病気です。


わが家の長男は、2歳1か月の時にこの病気を発症しました。
私も主人も大きな病気には縁がなく、息子もそれまで熱を出すこともほとんどなかった健康優良児で、初めて聞く病名に頭が真っ白になりました。
当時、娘が産まれて1ヶ月半のことでした。

 

受診のきっかけは「足が痛い」と言ったこと


受診のきっかけは、長男が「足が痛い」と言ったことでした。
靴のサイズがあってないのかな?ケガもしていないし、原因が全然思いつきません。



翌日も同じように話すので、小児科に行きました。
小児科?整形外科?外傷もなく「足が痛いと言っている」なんてふんわりとした理由で受診したりして良いのかな?と思っていました。


先生は血液検査と尿検査を指示され、初めての検査に大泣き&パニックの長男。
まだオムツです。尿パックと言う初めてのグッズも受け入れられず大暴れ。貼れたものの、おしっこは出ません。
抱っこでやっと落ち着いてきたころ、採血結果が出て、少し大きな病院へ行くよう紹介されました。このころから…顔は青白く、むくみが目立ってきました。


受診する前は、「様子見で良いですよ」と言われてすぐ帰れると思っていました。
生後1ヶ月の娘と長男を連れて、病院のはしごをするなんて想定外です。


2つ目の病院では、小児科で貼られた尿パックからほんの少しだけおしっこを採ることが出来ました。
また検査待ち。30分~1時間かかります。
病院の売店で、お昼ご飯とトミカの絵本を買いました。
こんな時のために売店では子どものおもちゃを売っているのね、なんて考えたのを覚えています。


名前が呼ばれて、診察室へ入りました。
「ネフローゼ症候群です」と言われました。
おしっこが少量過ぎて諸々の検査には足りませんでしたが、お病気は確定です、と。

初めて聞く病名を、覚えることができませんでした。
子どもの前では取り乱すものかと、説明を取りこぼさないように聞きました。

 

病気確定。即日入院、2ヶ月隔離の説明を受ける


今日これから即入院で、蛋白尿を抑える治療を始めると言われました。
●当面の入院は2か月で計画
●治療に使うステロイド剤は副作用として免疫力が落ちるため、他との接触はNG
●むくみと水分量を計測したいため飲み物は1日200ミリ


断るすべはありません。でも、想像もしていなかった事態に頭が追い付きません。
小児科病棟との連絡を取られている間、主人に連絡しました。2歳の息子には完全付き添いが必要なので、今晩からの分担を考えなければなりません。

朝から診察続きでグズグズの長男と娘を抱いて、病棟に入りました。
小児科病棟にはキッズスペースがありましたが、息子は他のお子さんと遊んだり、そのお子さんが使ったものを共有することができないため、個室で過ごすのみです。

長男は絵にかいたような元気いっぱいの少年で、昨日も公園を走り回っていました。
これから2か月、6畳ほどのこの個室から出られない…?
小さな計量カップで、飲み物をちびちび渡します。泣き疲れたあとです。「もっと飲みたい」そう言われてとてもツラかった。


疲れた長男は15時ごろ泣きながら眠りました。
看護師さんにお願いして一度帰宅、早退して帰ってきてくれた主人がいました。

私は、声をあげて泣きました。
子どもの前では絶対泣くもんかと決めていたから、今だけは、と。

 

たくさん泣いて気付けたこと。”病気を見つけられて良かった”


何一つ前向きに捉えられなくなっていた私ですが、たくさん泣いて、主人は静かに経緯を聞いてくれて、少し落ち着きを取り戻しました。
そして、診察室での先生との会話を思い出しました。

「今回どうして受診されたんですか?
 え、足が痛いって言ったの?むくみで靴がきつかったってことかもしれないなぁ。息子さん、2歳で痛いって伝えられたの?最近しゃべり始めた所だろうに、すごいよ」


病院に行ったから、病気が見つかった。
長男が話してくれたから、気づけた。
私はSOSを、ちゃんとすくいあげることができた。


なんで病気にかかったんだろう、じゃなく、見つけられて良かったと思えました。
実際、翌日以降むくみが激しくなり、ステロイド治療をいかにスピーディに始められるかは大切なことなのだと痛感しました。

 

治療を頑張ってくれる息子に感謝。ネフローゼはわが家の一部


ネフローゼは、症状の個人差が大きく、
初発で終わる、再発を繰り返す
ステロイドが効く、ステロイドが効かない などで枝分かれします。
もちろん初発で終わることを期待しましたが、長男は頻回再発型、そして難治性と診断されて現在も治療・服薬を継続しています。

毎日服薬をがんばってくれる息子にも、サポートしてくださる先生方にも感謝しつつ、症状が落ち着く日をこいねがう日々です。


病気は、時として家族へ大きな負担をもたらすこともあります。
なんでわが子が、と思いたくなることもあります。
でもわが家は、そのマイナスに思える側面に悲しむのではなく…
息子の体の一部、ひいてはわが家の一部として受け止め、彼が元気いっぱいに大きく育ってくれるよう見守って行けたらと思っています。





初めてのネフローゼ記事は、診断当日のことをご紹介しました。

お子さんが小さな不調を訴えたとき、背後に大きな疾患が潜んでいることもあります。気づいてあげられるのは、私たちです。ためらわず受診したり、誰かに相談してみてくださいね。

また次回、入院翌日からの治療について書きたいと思います。
最後までお目通しありがとうございました♪

 

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